あんずを自宅で栽培できる!?あんずを育てる基礎知識!
花は可憐で美しく、新緑は色を変え、元気で可愛らしい実を結ぶあんず。家庭栽培のイメージが湧きづらいというお話をよく耳にしますが、品種や手入れに気をつければ家庭でも栽培できる果樹です。今回は、品種の大まかな分類と育て方についてご紹介していきたいと思います。
欧州系あんずと東亜系あんず
あんずは、梅と同じバラ科の落葉果樹で2m~5mほどに成長します。原産地は中国で、世界各地へと広がっていくなかで様々な品種改良が行われていきました。
そこで大きな分類となるのが欧州系あんずと東亜系あんずです。
中国や日本で栽培されている東亜系のあんずが比較的寒冷な地域に適しているのに対して、欧州系のあんずは温暖で乾燥した地域に適しています。
地域による温暖差や降雨量の差が大きい日本では、どの品種が向いていると一概に言うことはできませんが、近年の品種改良でそれぞれの地域に適した品種が登場していきているため、耐暑性や耐寒性についてよく見て選ぶと良いでしょう。
あんずの生育基礎知識
地域による違いがあると述べましたが、生育に関する基礎知識は日本の平均的な気温や降水量でご紹介していきます。
栽培環境について
あんずは日光を好み、気温よりも降水量に大きく影響を受ける果樹です。 開花する3~4月と実が成熟する6~7月には特にあまり多くの水を必要としません。庭や自家菜園などに植え付ける場合も、鉢植えにする場合も日当たりが良好で水はけの良い場所を選ぶようにします。
植え付けのやり方について
庭などに植え付ける場合は、水はけの良い土壌を選びます。 約50cmの穴を幅1mほど掘り、植え付けを行う約1ヶ月前に堆肥を混ぜ入れておきます。 植え付け後は、支柱を立てて固定しましょう。 鉢植えの場合は、水はけと空気の流通に優れた鉢を選びます。 根詰まりを防ぐために2~3年に一度は植え替えも行います。 周囲に壁のない場所に置く場合は、支柱を立てて固定しましょう。
植え付けの時期について
12~3月にかけてが、植え付けのベストシーズンです。 寒冷地以外の地域では初冬に植え付け、寒冷地では厳寒期を過ぎてから行います。 庭などの場合も鉢植えの場合も変わりません。
水やりと肥料について
植え付け後はどちらの場合もしっかりと水をあげます。 その後は、庭などの場合は土質によりますが、基本的にあまり必要ありません。 鉢植えの場合は、土の表面が白く乾いてきた時に底から流れ出るくらいたっぷりとあたえます。 肥料は、開花期前の2月と結実後の9~10月にどちらも行います。 鉢植えの場合は、実の成熟期前にあたる5月にも行っておきましょう。
植果実の摘果と収穫
より大きく成熟した実にするために、5月に摘果を行います。 10~15cmの枝に実が1つと覚えておくと良いでしょう。 6~7月にかけて、全体が色づいて果肉が柔らかくなっていたら収穫です。 シロップ漬けなどにしたい場合は、少々早いタイミングでの収穫が加工がしやすくおすすめです。
まとめ
まずはお住いの地域にあった品種を探してみましょう。 また、あんずが結実を始めるまで植え付けから約3年かかります。 花を愛で、新緑で目を癒しながら果樹の成長を楽しまれてくださいね。